夢窓国師と破れ寺の七妖怪
どんな伝承か
夢窓国師が諸国をめぐってこの地に立ち寄ったのは、正和年間のことという。その頃の自牧寺は伽藍が荒れはて、妖怪のすみつくままの破れ寺になっていた。国師が寺に入ると、東の野のどくろ、南の池の鯉、西の竹林の一つ目の鶏、北東の古狐、井戸の底のがま、大岩の猫、石橋の下の蟹といった化け物が、次々に問答をしかけてきた。国師は説法によって彼らを悟りへ導き、化け物の身から解き放たれた七つの妖怪は、寺と塔を守ることを国師に約束したと伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
東根市史 別巻 上 (考古・民俗篇)
『東根市史 別巻 上(考古・民俗篇)』の伝説と民話の節を抜き出したものである。山形県東根市の藻が湖と東根・西根の地名、黒伏山の御穴と竜灯、御所山の天狗と甘露水、自牧寺の七妖怪と夢窓国師、マリア観音、若木神社の縁起、大滝の大カツラと乱川の起源、三ッ屋の竜灯や人形渕などの民話を、項目ごとの箇条で収める。