病室から悪政を浄化すると説く男
どんな伝承か
二〇〇一年の一月、山本から著者に電話が入った。虎の門病院の公衆電話からで、白血病と診断されて入院することになったという。駆けつけると彼はロビーの長椅子に座っていた。四十万人に一人という難病だと告げながら、どこか誇らしげで、自分はやはり特別な人間だと思うと言う。さらに、ここ虎ノ門に来たのには訳がある、ここは日本の政治の中心だから自分がいることで悪政が浄化されて善政になるはずだ、と語った。著者はくだらない話だと思いつつ、ならばどんどん浄化して良い国にしてほしいと返した。彼は入院中も周辺を浄化すると息巻いていた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
実録 あなたの知らないオカルト業界(三浦悦子・2014年(平成26年))
『実録 あなたの知らないオカルト業界』は、三浦悦子が二〇一四年に著した体験記である。ライターとして約二十年にわたり取材や個人的な関わりを持った新興宗教の教祖、気功師、霊能者、能力開発セミナー、フリーエネルギーの売り込み手らの内幕を、自らの見聞として綴る。「はじめに」と「おわりに」の間に九つの話を置き、拝み屋、生き霊、御神行などの題材ごとに副題を付けて語る。