墓地で睨み合った男の霊
どんな伝承か
丑満時の青山墓地を歩き回っていた著者と連れの女性歌手は、次の区画へ入ろうとした瞬間、足が根を張ったように動かなくなった。三メートルほど先の闇に黒い人影が立ち、二人をまっすぐ見据えている。目を逸らせば憑依されると直感し、著者は睨み合いを続けた。どれほど経ったのか、影は左手の墓地の方へふわりと飛ぶように消え、同時に体の強張りが解けた。連れの女性もまったく同じ感覚を味わっていたという。縁もゆかりもない墓地へ興味本位で入るものではない、と著者は戒めている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
ここまでわかった霊界の真相(つのだじろう・1993年(平成5年))
『ここまでわかった霊界の真相』は、漫画家つのだじろうが平成五年に日本文芸社から刊行した心霊の解説書である。著者自身の主護霊の出現や自宅の不可解な火災などの霊体験に始まり、死後の世界の層の構造、主護霊・因縁霊・地縛霊などの霊の種類、心霊写真と念写、霊感を強める訓練法までを説く。『ついに霊魂をとらえた』など著者の過去の活字本を再編して新しい話を加えた全七章の構成で、はじめにで漫画と活字の違いを論じる。