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雪道を通る大草鞋の行列

所在地山形県北村山郡大石田町大字大石田
年代近世〜近代
登場不明
出典東北怪談の旅

どんな伝承か

最上川のほとり、大石田の旅籠に泊まった商人の話である。その日は夕刻から雪となった。夜半、ガヤガヤという声で目を覚まし、二階から街道を見下ろすと、雪はやみ月明かりで一面が明るい。その雪道を、何百丈とも思われる大きな草鞋を担いだ者たちが通っていく。担いでいる者の頭も体も手足も見えず、草鞋だけが動いていくのだ。雪の上には草鞋の跡が点々と残っていた。翌朝、どこからか大石田の寺に仁王が来ていたそうだと聞いた。寺僧は、担ぐ者の姿が見えなくてよかった、見えていたら目がつぶれていたろうにと語った。その寺には今も草鞋が山門に掛かっている。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

東北怪談の旅(山田野理夫・1974年(昭和49年))

『東北怪談の旅』は、山田野理夫が昭和四十九年に編んだ東北地方の怪談集である。青森・秋田・岩手・宮城・山形・福島の六県に伝わる妖怪や幽霊の話、飢饉と間引にまつわる話、江戸時代の奇談などを、一番から一六三番までの短い話として収める。各話の末尾に県名を記し、恐山や飢饉の記録にふれて東北の怪談と怨念を結びつけるまえがきと、怪談観や霊能者をめぐる回想を記したあとがきを付す。

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