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黒瀬川に湧いた螢の合戦

所在地山形県(黒瀬川)
年代近世〜近代
登場不明
出典東北怪談の旅

どんな伝承か

康乎五年の夏、いまから七百三十余年前のこと。羽州の村山地方を流れる黒瀬川をはさんで、東と西の武家たちが戦った。日が落ちるころには敵も味方もなく、屍骸だけが川の中や川岸に横たわっていた。雨がしとしと降り出すと、突然、屍骸の一つが起き上がり、地を蹴って飛び上がるとそのまま闇に消え、螢となった。もう一つの屍骸も飛び上がって螢となり、それが夜明けまで続いた。翌晩、黒瀬川には数限りない螢が飛び交い、それは火の玉のようだったという。やがて螢の群れどうしの合戦が始まり、川へ落ちて死ぬ螢も続出した。そこは今も螢の名所である。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

東北怪談の旅(山田野理夫・1974年(昭和49年))

『東北怪談の旅』は、山田野理夫が昭和四十九年に編んだ東北地方の怪談集である。青森・秋田・岩手・宮城・山形・福島の六県に伝わる妖怪や幽霊の話、飢饉と間引にまつわる話、江戸時代の奇談などを、一番から一六三番までの短い話として収める。各話の末尾に県名を記し、恐山や飢饉の記録にふれて東北の怪談と怨念を結びつけるまえがきと、怪談観や霊能者をめぐる回想を記したあとがきを付す。

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合戦螢屍骸火の玉怨霊

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