葬式後に戻った旦那
どんな伝承か
学校を出たばかりの一五、六歳のころの話。近所に不幸があったが、母が病気で葬式に出られないので代理で行った。亡くなったのは四〇くらいの男で、あとに子供を三、四人残していた。葬式のあと、集まった人たちで一杯飲んでいると、突然玄関で家中を揺るがすようなすごい音がした。皆あわてて部屋を飛び出し、「あとのことが心配で、旦那が成仏できずに戻ってきたんだろう」と話し合った。怖くなって隣の家の人に手をつないでもらって帰ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
所沢市史 民俗編(所沢市史)
『所沢市史 民俗編』は、所沢市の市史の民俗編から、第一二章「口頭伝承」の一部を収めたものである。ヘビや天狗・カッパ・雷獣の話に続けて、世間話の「不思議な話」としてカラス鳴き・人魂・死の予兆・夢・木の祟り・生き霊・幽霊騒ぎ・タクシーの幽霊などを、市内の話者からの聞き書きで記す。話ごとに題を立てて同じ題の話を番号で並べ、話者の性別などを添え、ホラ吹きやオトウカドンの話も続ける。