雲居寺に眠るお花幽霊の墓
どんな伝承か
岡山県新見市の大橋家は新見藩の家老の家柄である。元禄十四、五年(一七〇一、二年)頃、家老は側室・花を寵愛したが、これを疎んだ正室が家老の江戸出府中に家来へ命じて花を殺害し、遺体を邸内の井戸に投げ込んだ。江戸から帰った家老には「里に引き取らせた」と偽ったが、以後家では家鳴りがし昼夜を問わず女の霊が現れるようになり、ようやくお花の亡霊と気づいた大橋家は供養のため墓を造らせ、亡霊は現れなくなったという。この墓は菩提寺の雲居寺に残り「お花幽霊」として伝わる。一九四八年(昭和二十三年)、井戸を埋める工事の際に蓋の石柱が折れかけ、これもお花の霊の仕業かと噂された。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊大全(中岡俊哉・2000年(平成12年))
『心霊大全――20世紀の超自然現象世界』は、中岡俊哉が二〇〇〇年(平成十二年)に著し、ミリオン出版から刊行した超常現象の総覧である。日本各地と世界各国の怪奇現象・伝説・心霊の地を県別・国別に紹介し、心霊写真・自動書記・憑依などの心霊現象、臨死体験と輪廻転生、透視・念力などの超能力、手かざしの治療を解説する。全六章から成り、巻末に著者インタビュー、著書・ビデオ作品一覧、あとがき、著者略歴を付す。