客足の絶えた小間物屋と三人の男
どんな伝承か
Hさんは脱サラして親の店を継いだ、四十五歳の小間物商である。まだ三年にもならないが、親代々の土地で夫婦二人、十分な暮らしができ、美容師の資格を持つ妻の始めた化粧品もよく売れて、税務署がマークするほど繁盛していた。ところがここ十日ばかり、潮が引くように客足が途絶えた。夫婦が思い返すと、一週間ほど前、暴力団のような男が三人来てシャンプー一個買うのに三十分もねばり、その間ほかの客がすっといなくなったことがあった。多摩市の、銭湯のすぐそばという立地の店での出来事である。
原典より
アメとムチを使い分けて骨の髄まで絞り取る。—— インチキ霊能力者にダマされるな(松林秀豪・霊感商法・批判) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
インチキ霊能力者にダマされるな(松林秀豪・霊感商法・批判)
『インチキ霊能力者にダマされるな』は、松林秀豪が著した霊感商法への警告の書である。著者のもとで行う「心霊110番」に寄せられた苦情相談をもとに、天国行きの切符や水子霊を持ち出す高額の請求、誓約書による責任逃れ、ドライアイスや映像を使った演出など、霊能相談をめぐる被害の手口を実例で示す。「こんな手口でダマされた」「霊能力とはどんなものか」「インチキと本物の見分け方」の三章に、ダマされないための十カ条とあとがきを添える。