手かざしに家を失った少女の一年
どんな伝承か
田園調布に住む十六歳の少女は皮膚癌に侵され、片足を切断し、左の肩には頭より大きな瘤ができていた。噂を聞きつけた教祖がみずから家を訪れ、手かざしで治すと請け合うと、両親は涙を流して入信した。教祖は供を連れて毎日通い、一日五万円の礼と、一回数十万円の寄付が続く。数百万の貯金は医療費とともに三ヵ月で消えた。両親は家を担保に銀行から借り、その金もすべて教団へ流れた。手かざしを始めてちょうど一年後、少女は息を引き取り、残された両親は虚脱から立ち直ることができなかった。
原典より
東京の田園調布に住む少女は十六歳だった。—— インチキ霊能力者にダマされるな(松林秀豪・霊感商法・批判) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
インチキ霊能力者にダマされるな(松林秀豪・霊感商法・批判)
『インチキ霊能力者にダマされるな』は、松林秀豪が著した霊感商法への警告の書である。著者のもとで行う「心霊110番」に寄せられた苦情相談をもとに、天国行きの切符や水子霊を持ち出す高額の請求、誓約書による責任逃れ、ドライアイスや映像を使った演出など、霊能相談をめぐる被害の手口を実例で示す。「こんな手口でダマされた」「霊能力とはどんなものか」「インチキと本物の見分け方」の三章に、ダマされないための十カ条とあとがきを添える。