白照竜神を呼ぶおばやんの素人療法
どんな伝承か
三重県桑名市で、白照竜神を呼んでお告げをする主婦のおばやんは、内職のような素人の霊能者だが口コミで繁盛していた。気うつに悩む二十四歳のF子さんが訪ねると、水子が二人いると言い当てられて信用し、一回三千円を二十回近く置いていった。やがて無縁仏が五千体憑いているとして「無人佛供皆内」を毎日五千回、三週間書いて川下へ流すよう命じられ、十万五千回をやり遂げたが、翌朝になっても右手が痛むばかりで、偏頭痛も気の滅入りも少しも消えていなかった。三日ほどおいて電話で尋ねると、神様に聞くからと十分待たされた末に、まだ二千体憑いていると告げられ、F子さんは黙って電話を切った。著者は、金を強要しない素人の療法でも、費やした時間と労力は大きな代価だと戒めている。
原典より
「白照竜神」様を呼んでお告げをきくおばやんは、プロの霊能師ではない。—— インチキ霊能力者にダマされるな(松林秀豪・霊感商法・批判) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
インチキ霊能力者にダマされるな(松林秀豪・霊感商法・批判)
『インチキ霊能力者にダマされるな』は、松林秀豪が著した霊感商法への警告の書である。著者のもとで行う「心霊110番」に寄せられた苦情相談をもとに、天国行きの切符や水子霊を持ち出す高額の請求、誓約書による責任逃れ、ドライアイスや映像を使った演出など、霊能相談をめぐる被害の手口を実例で示す。「こんな手口でダマされた」「霊能力とはどんなものか」「インチキと本物の見分け方」の三章に、ダマされないための十カ条とあとがきを添える。