火薬仕込みのお燈明と五十万円
どんな伝承か
三十五歳で飲食店を開こうとしていたBさんは、妻の勧めで、よく当たると評判の岸和田市の霊能師を夫婦で訪ねた。霊査の最中、霊能師が御幣を振り回していると、祭壇のお燈明がバチバチと音を立てて燃え上がり、弟子がすぐに火を消した。霊能師はこれを神の怒りのしるしとし、先祖の悪い霊が憑いていると告げて、三日三晩の祈禱料五十万円を求めた。夫婦は開業資金から支払ってラーメン屋を開いたが、二か月後に家主が倒産して立ち退きとなった。著者によれば、ロウソクの芯に注射器で液体火薬を仕込む、業界では有名なからくりだったという。
原典より
夫婦とも、アクションに目を丸くして見入っていたその時、祭壇のお燈明がバチバチと音をたてて燃えあがった。—— インチキ霊能力者にダマされるな(松林秀豪・霊感商法・批判) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
インチキ霊能力者にダマされるな(松林秀豪・霊感商法・批判)
『インチキ霊能力者にダマされるな』は、松林秀豪が著した霊感商法への警告の書である。著者のもとで行う「心霊110番」に寄せられた苦情相談をもとに、天国行きの切符や水子霊を持ち出す高額の請求、誓約書による責任逃れ、ドライアイスや映像を使った演出など、霊能相談をめぐる被害の手口を実例で示す。「こんな手口でダマされた」「霊能力とはどんなものか」「インチキと本物の見分け方」の三章に、ダマされないための十カ条とあとがきを添える。