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映画帰りの女学生を乗せたタクシー

所在地埼玉県狭山市
年代伝承(口承)
登場(類話)
出典現代民話考 ― 偽汽車

どんな伝承か

埼玉県狭山市で、タクシーの運転手から聞いたという話。昭和三十七、八年ごろのある夜、映画館の前を流していると、ちょうど映画が終わって人がどっと出てきた。その人ごみの中から女学生が手を上げたので乗せ、四十分ほど走って言われた家の前に着いた。お金を取ってくると小声で言って家に駆け込んだきり戻らないので訪ねると、線香の匂いがして家の中は騒がしい。わけを話すと、長く病気で寝ていた娘が二時間ほど前に息を引き取った、見たい映画のことをしきりに口にしていた、と告げられた。娘の魂が抜け出して映画を見に行ったのだろうと運転手は語ったという。

原典より

タクシーの運転手さんに聞いた話。—— 現代民話考 ― 偽汽車(松谷みよ子・現代民話考(ちくま文庫)・2003年(平成15年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 ― 偽汽車(松谷みよ子・現代民話考(ちくま文庫)・2003年(平成15年))

『現代民話考――偽汽車』は、松谷みよ子が編んだ『現代民話考』全十二巻の第三巻で、二〇〇三年一月付の文庫版まえがきを持つ筑摩書房の文庫版である。鉄道開通のころ狸や狐が汽車に化けたという偽汽車の話、船幽霊や幽霊船など海の怪談、タクシーの幽霊など自動車や列車の怪談と笑い話を、全国の回答者の聞き書きや新聞・雑誌・書籍から集める。三章それぞれの冒頭に考を置き、話ごとに本文と分布を並べて地名・話者・出典を添える。

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