トップ > 兵庫県の伝承 > 丹波市

遠阪トンネルを越えて乳をやりに通う女

所在地兵庫県丹波市青垣町遠阪(遠阪トンネル)
年代現代
登場住民、山田隆夫
出典現代民話考 ― 偽汽車

どんな伝承か

丹波と但馬を結ぶ遠阪トンネルは、氷上郡青垣町遠阪から朝来郡山東町柴へ越える道に昭和五十年代に通じた。氷上町石生のトラック運転手が真夏の深夜、柴を外れた所で若い女を運転台の横に乗せてトンネルに入ると、いつになく冷気が強く、前方を燐火が飛んでいく。抜けて遠阪の村の灯が遠くに見えるあたりで女は降り、冷気も消えた。秋の初めまで、夕立の激しかった晩に限って女が現れた。遠阪に嫁いで身ごもったまま離縁され、柴で子を産んで死んだ女が、婚家に引き取られた赤子に乳を飲ませに通ったのだという。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 ― 偽汽車(松谷みよ子・現代民話考(ちくま文庫)・2003年(平成15年))

『現代民話考――偽汽車』は、松谷みよ子が編んだ『現代民話考』全十二巻の第三巻で、二〇〇三年一月付の文庫版まえがきを持つ筑摩書房の文庫版である。鉄道開通のころ狸や狐が汽車に化けたという偽汽車の話、船幽霊や幽霊船など海の怪談、タクシーの幽霊など自動車や列車の怪談と笑い話を、全国の回答者の聞き書きや新聞・雑誌・書籍から集める。三章それぞれの冒頭に考を置き、話ごとに本文と分布を並べて地名・話者・出典を添える。

種別から探す

乗り物の怪異子育て幽霊燐火

丹波市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『現代民話考 ― 偽汽車』の伝承