三時間遅れが消えていた信越線の払い戻し
どんな伝承か
今から五年位前のこと、黒姫へ行くので信越線に乗車したところ、大宮で架線事故があって三時間も遅れた。途中「申し訳ありません、特急券は払い戻しいたします」と繰り返し放送があった。長野で乗り換え、普通列車で古間駅に下車して払い戻しを求めると、駅員は今の列車は十分しか遅れていないからできないと言う。上野から三時間遅れており下車駅で払い戻すと放送があったと伝えても、遅れてなどいない、それよりバスが出ると取り合わない。長野へ問い合わせてくれと言うと、駅長はふくれっ面で鉄道電話をかけ、しぶしぶ払い戻したという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 偽汽車(松谷みよ子・現代民話考(ちくま文庫)・2003年(平成15年))
『現代民話考――偽汽車』は、松谷みよ子が編んだ『現代民話考』全十二巻の第三巻で、二〇〇三年一月付の文庫版まえがきを持つ筑摩書房の文庫版である。鉄道開通のころ狸や狐が汽車に化けたという偽汽車の話、船幽霊や幽霊船など海の怪談、タクシーの幽霊など自動車や列車の怪談と笑い話を、全国の回答者の聞き書きや新聞・雑誌・書籍から集める。三章それぞれの冒頭に考を置き、話ごとに本文と分布を並べて地名・話者・出典を添える。