馬糞を集めて財を成した大尽
どんな伝承か
狭山市の入間川は古くからの宿場で、荷を運ぶ力は馬に頼っていた。町には馬車鉄道が走り、市の立つ日には近郷近在から馬で荷が運び込まれた。その馬が落としていく糞を、こつこつと拾って回った者がいる。集めた糞を畑の肥やしとして農家に売り、少しずつ金を貯えて、ついには分限者になったという。人々はこの人を「馬ぐそ大尽」と呼んだ。
原典より
昔は馬力がたよりで入間川の宿も馬車鉄道が走っており、まただのたつときは近郷近在から馬で荷が運びこまれた。—— 狭山市史 民俗編(狭山市(狭山市史編さん室/民俗調査担当)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
狭山市史 民俗編(狭山市(狭山市史編さん室/民俗調査担当))
『狭山市史 民俗編』は、狭山市の市史のうち民俗を扱う巻で、ここにはその「五 伝説・昔話・世間話」の部分が収められている。堀兼・入間・奥富・柏原・水富・入間川の各地区で古老の座談会と個別の聞き取りによって集めた話を、話者の地区・名・生年を添えて載せ、不老川や堀兼の井、影隠地蔵、キツネ、豪商綿貫家の話などを含む。伝説は水・動物・植物・地名・人物・塚・神仏・地蔵・妖怪変化など十項に分け、話ごとに[解説]を付す。