交霊会が言い当てた盗まれた鞄
どんな伝承か
後藤以紀は交霊会のある日の午後、中央線の電車で新聞を読んでいて、網棚の自分の鞄を持って新宿駅で降りる男に気づいたが、間に合わなかった。棚には別の鞄が残されていたので、大久保駅に届けておいた。その夜の亀井霊媒の交霊会で、封をした問いに「今日盗まれた鞄は戻るか」と書いて出すと、直接談話の声がまっ先に「後藤出る」「カバン出る。持って来る人がいる」と告げた。二日後、留守の家に知らせが来た。その人も鞄を盗まれ、代わりに後藤の鞄が棚に残っていたといい、駅長室に届けてあると聞いて、鞄はようやく手元に戻った。
原典より
夜、交霊会で真先に「後藤出る」「カバン出る。持って来る人がいる」とのこと。—— 新心霊科学事典 ― 人類の本史のために(田中千代松(編)・心霊科学・超心理学 事典・1984年(昭和59年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
新心霊科学事典 ― 人類の本史のために(田中千代松(編)・心霊科学・超心理学 事典・1984年(昭和59年))
『新心霊科学事典――人類の本史のために』は、田中千代松が一九八四年に編んだ心霊科学の事典である。十九世紀半ばのハイズヴィル事件に始まるスピリチュアリズムと心霊研究・超心理学の用語、国内外の研究者・霊媒・研究団体を、多くの寄稿者の執筆による項目で解説する。巻頭の論説「人類の将来」、五十音順の「現象編」と「人物・組織編」、巻末の「総括と展望」とあとがきから成る。