六月まで続いたという里庄方面の騒ぎ
どんな伝承か
備中の浅口郡里庄のあたりでは、「ええじゃないか」の騒ぎが年を越した慶応四年の六月中旬まで続いたと、阿部真琴の論文が伝えている。これが本当なら知られている中で最も遅い例になるが、著者はいまのところ確かめる手立てが無いとして、最後の事例とみなすことを見合わせている。騒ぎの終わりを並べた一覧でも、この里庄方面には保留の印が付けられている。
原典より
なお、備中(岡山県)浅口郡里庄方面では、六月中旬までつづいたといわれている(阿部前掲論文)が、いま確認するすべがないので、これを最終事例とすることは保留しておきたい。—— ええじゃないか(高木俊輔) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
ええじゃないか(高木俊輔)
『ええじゃないか』は、幕末維新期の民衆運動を研究してきた高木俊輔が、慶応三年から翌年にかけて広がった「お札降り」と「ええじゃないか」の乱舞を各地の史料からたどった歴史書である。三河吉田での初出から東海道、甲斐、江戸、信濃、伊勢、京都、大坂、中国、淡路、四国まで、日記や記録に残る降札と踊りを国ごとに述べる。概観と東国・西国の四章に続く終章で降札の作為者やおかげ参り、世直しとの関わりを論じ、参考文献を付す。