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狐に化かされ車の幻覚

所在地山梨県富士吉田市
年代不明
登場舟久保トリ
出典向原の民俗 下――昔話

どんな伝承か

舟久保トリさんの知り合いの男が、吉田へ通う寂しい道を通って帰るとき、あたりはもう真っ暗だった。その道を行くと、やけに自動車がたくさん通っていくような気がした。こんなに車が通るはずはない、きっと狐に化かされているのだと気づいたとたん、すっと元に戻って安心したという。こうした化かしは煙草を吸えば消えるものだと言われるが、男は煙草を吸わずとも気づいたことで正気に返ったと語られている。

原典より

おれの知り合いのおっちゃんで、吉田へ行く寂しい道だかな、帰る時にまっ暗になる時に、あっちを通る時、ばかに自動車がいっぺえ通るような気がしてな—— 向原の民俗 下――昔話(民俗調査報告 第9号・第10号・民俗調査報告) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

向原の民俗 下――昔話(民俗調査報告 第9号・第10号・民俗調査報告)

『向原の民俗 下――昔話』は、民俗調査の報告書『向原の民俗』下巻のうち、「口承文芸」の章を収めたものである。向原の下組の調査と上組の補足調査で採った昔話、世間話、伝説、畑作の諺を、話者の名と生年を添えて土地の言葉のまま記し、狐火や狐に化かされた話、万年寺や新田様の言い伝えも含む。概観に続いて昔話・世間話・伝説・諺の節を立て、昔話には『日本昔話大成』の話型を対照させた一覧表を付す。

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