宇治山田に降った御祓と大石
どんな伝承か
伊勢神宮の門前町である宇治山田では、十月の初めに宮川上の渡しへ豊受皇太神宮の御祓が降ったのを皮切りに、外宮側の山田から田中・川崎・船江・古市へ、さらに内宮側の宇治まで騒ぎが広がった。降ってきた物は皇太神宮、なかでも外宮の御祓や札が群を抜いて多く、次いで蛭子や大黒天が続き、貨幣や米穀、巻物・木馬・財布の類も混じったという。石が降った例もあり、古市町の油屋、二貫目もある「山の神」と記した石が落ちた妙見町、大石で屋根を壊された宇治町の山口家が記録されている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
ええじゃないか(高木俊輔)
『ええじゃないか』は、幕末維新期の民衆運動を研究してきた高木俊輔が、慶応三年から翌年にかけて広がった「お札降り」と「ええじゃないか」の乱舞を各地の史料からたどった歴史書である。三河吉田での初出から東海道、甲斐、江戸、信濃、伊勢、京都、大坂、中国、淡路、四国まで、日記や記録に残る降札と踊りを国ごとに述べる。概観と東国・西国の四章に続く終章で降札の作為者やおかげ参り、世直しとの関わりを論じ、参考文献を付す。