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念仏で化物寺を鎮めた桂洞法印

所在地香川県さぬき市長尾東(宝蔵院極楽寺)
年代昔
登場桂洞法印
出典ダムに沈む ―香川県長尾町前山地区民俗誌

どんな伝承か

長尾の宝蔵院の住職となった桂洞法印は、阿波の生まれの偉い僧だったという。讃岐へ来たものの泊まる所がなく、空き家を探して歩くうちに荒れ果てた寺を見つけ、近くの百姓に泊めてほしいと頼んだ。百姓は、あの寺に泊まって朝まで無事だった者はいない、化物が出るのだと止めたが、法印はかまわないと言って泊まった。翌朝村人が行くと、法印は本尊の前で大声で念仏を唱えており、何も出なかったと言う。次の晩もその次も無事だった。実は化物は毎晩来ていたが、念仏の力で伏せていたのだという。法印はその寺を譲り受けて住職となり、それが今の宝蔵院極楽寺だと伝わる。昔話『宝化物』の改作らしいともいわれる。

原典より

本当は毎晩々々化物が来るのだが桂洞法印が念仏の力で化物を伏せていたのだという。—— ダムに沈む ―香川県長尾町前山地区民俗誌(武田明・高橋克夫ほか) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

ダムに沈む ―香川県長尾町前山地区民俗誌(武田明・高橋克夫ほか)

『ダムに沈む ―香川県長尾町前山地区民俗誌』は、武田明・高橋克夫らが香川県長尾町の前山地区の暮らしを記した民俗誌である。祭りの項に続く「口承文芸」の項を昔話と伝説・世間話に分け、昔話は星越・大多和・譲りはの古老の語りを話者の名を添えて土地の言葉のまま書きとめる。伝説と世間話には中津・大多和・ゆずりはなどの天狗石や川女郎、首切れ馬、桂洞法印の化物寺の話を収め、項の末尾に執筆者の名を記す。

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