正月二十三夜の沼山原の大入道
どんな伝承か
星徳一の家に先代から伝わる話。昔、某家の下男が用足しの帰り、正月二十三日の夜に沼山原へさしかかると、目の前に大入道が現れた。右へよければ右、左へよければ左と塞がれて前に進めず、下男は青くなって立ちすくんだ。そこへ後から立派な武士が追いつき、入道そこ退けと声をかけると、大入道はたちまち消え失せた。武士は八幡宮前の宮崎まで送り、正月二十三夜には天から十八人の大入道が降りて下界を巡視するから決して夜道をするなと諭して去った。帰り着くと八幡宮の扉が閉まる音が荘重に聞こえ、八幡様のおさとしだったと語り合ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
下郷町史 第5巻(民俗編)――伝説(下郷町(編)・下郷町史・自治体史(民俗))
福島県南会津郡『下郷町史 第5巻(民俗編)』所収の伝説。会津・下郷町に伝わる自然伝説・歴史伝説・信仰伝説を収録する。