鼠になった姉娘と嫁子の小餅
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どんな伝承か
奥羽に残る鼠の起源譚を二つ報告している。羽後国北秋田郡荒瀬村では、コダマ鼠という小鼠が厳寒に背を割って死ぬといい、昔この地の狩山で、産をする女を宿らせなかった七人組のコダマのレッチウが山の神に咎められて鼠になったのだと伝える。もう一つは江刺郡の村に残る話で、山寺を出た花若が古蝦蟇の老婆の世話で長者の家の竈の火焚き男となり、三つの試しを果たした末娘と夫婦になった。恥じた二人の姉娘は鼠になって梁の上へ逃げ、長者が不憫に思って嫁子と呼んでやった。小正月に嫁子だちの小餅を供えるのはこれに由来するという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗))
『遠野物語』の語り手・佐々木喜善が大正昭和期に郷里岩手で採集した東北の昔話・伝説の集成。冒頭の『奥州のザシキワラシの話』では、旧家の座敷に出没し家の盛衰を司るザシキワラシの諸相を集める。『江刺郡昔話』『紫波郡昔話』に続き、『東奥異聞』では不思議な縁女の話・黄金の牛・磐司磐三郎・千曳石・赤子抱き・偽汽車など奇譚を収める。
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