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鼠入の山に現れた化物トンゾウ

所在地岩手県下閉伊郡岩泉町鼠入(宮ノ沢)
年代大正・昭和(採集)
登場佐々木喜善、佐平、野崎君子、マタギ、報告者
出典佐々木喜善全集 1

どんな伝承か

鼠入の館石の分家に、佐平という力の強いマタギがいた。ある夕方、宮ノ沢へ鹿待ちに出たが一向に寄らず、明け方に山を下りようとすると、人のような大声で、俺はトンゾウだ、撃ってみろ、撃ったら握り潰すと吹き鳴らす化物に出会い、夢中で逃げ帰った。しばらくして横長嶺へ出かけ、一本栗の木で待っていると、地揺るぎをさせて何かが飛びつき、枝を折って落とした。またトンゾウが、この山を荒らすなと怒鳴った。佐平は病みついて十日ほどで死んだという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・1986年(昭和61年))

『佐々木喜善全集 1』は、佐々木喜善の著作を遠野市立博物館が編集・発行し、昭和六十一年に刊行した全集の第一巻である。岩手県の遠野・江刺・紫波・岩手などで聞き集めたザシキワラシの話、昔話、伝説を、村の古老や知友からの聞き書きと手紙による報告をもとに収める。「奥州のザシキワラシの話」「江刺郡昔話」「紫波郡昔話」「東奥異聞」「老媼夜譚」「聴耳草紙」に小篇を加えて並べ、巻末に遠野市教育長の跋と奥付を置く。

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