沼の主となった母が残した眼玉
広告枠(AdSense)
どんな伝承か
ある山里に仲の良い夫婦がいたが、子がないのを嘆いていた。やがて妻が風邪がもとで死に、夫が野辺の送りを済ませた後、女が現れて夫婦となり、懐妊した。女は、産の間は決して産室を覗かないでくれと頼んだ。七日の後、女は美しい男の子を抱いて出て来て、もう別れねばならないと言い、自分の眼玉を残して去った。父は坊太郎と名づけ、その眼玉をしゃぶらせて育てた。眼玉が尽きると、父は沼のほとりの峯寺に大鐘を納め、明け六つ暮れ六つに撞いて時を知らせたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗))
『遠野物語』の語り手・佐々木喜善が大正昭和期に郷里岩手で採集した東北の昔話・伝説の集成。冒頭の『奥州のザシキワラシの話』では、旧家の座敷に出没し家の盛衰を司るザシキワラシの諸相を集める。『江刺郡昔話』『紫波郡昔話』に続き、『東奥異聞』では不思議な縁女の話・黄金の牛・磐司磐三郎・千曳石・赤子抱き・偽汽車など奇譚を収める。
種別から探す
北上市の伝承
広告枠(AdSense)