二本足で歩いて元へ戻った蛙
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どんな伝承か
雫石の黒沢川のような所に一匹の蛙が住んでいた。或る時、馬喰が駒に乗り、盛岡街道のような道をよい声で馬方節を歌いながら盛岡の方へ行った。日暮れ方、大森の麓のあたりで蛙も真似て鳴いてみせると、馬喰は驚いて立ち止まり、これから上方参りに行くが行く気はないかと声をかけて通り過ぎた。蛙は跳ねて後を追い、疲れると人のように二本足で立って歩いた。やがて見覚えのある村屋が見えて来て、休んでみるとそこは自分が元いた黒沢川であった。立つと目が後ろを向くので来た道を逆に戻っていたのだと気づき、上方参りをやめたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗))
『遠野物語』の語り手・佐々木喜善が大正昭和期に郷里岩手で採集した東北の昔話・伝説の集成。冒頭の『奥州のザシキワラシの話』では、旧家の座敷に出没し家の盛衰を司るザシキワラシの諸相を集める。『江刺郡昔話』『紫波郡昔話』に続き、『東奥異聞』では不思議な縁女の話・黄金の牛・磐司磐三郎・千曳石・赤子抱き・偽汽車など奇譚を収める。
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雫石町の伝承
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