棚の上で眠る血まみれの鬼婆
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どんな伝承か
弘化のはじめというから百五十年前、南部雫石に兵五郎とタケの夫婦がいた。タケは懐妊して腹が大きかった。兵五郎が町へ出かけた留守に戸を叩く者があり、戸が開くと鬼婆が入ってきて、腹に児が宿っているのでおまえはうまかろうぞと言い、女房の股を割いてボリボリと食いはじめた。鬼婆は口からしたたる血をぬぐい、常居の棚の上に上った。日の落ちる頃に戻った兵五郎は返事がないのを訝しみ、干大根と思って取ったものが赤児のもがれた腕であるのに驚いた。納所では女房が食われ、天井まで血が噴き上げていた。血の跡をたどると棚の上で鬼婆が眠っていたので、兵五郎は木割りを持ち踏台に上ってその頭を割った。鬼婆の血は山まで飛んだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
東北怪談の旅(山田野理夫・昭和49年(1974年)頃)
東北怪談の旅(山田野理夫)/飢饉の非業の死と怨念/巫女(イタコ)の口寄せ/座敷童子・河童の怪/東北各地の幽霊伝承
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雫石町の伝承
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