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峠に六つ並ぶ狼石と巡礼の母娘

所在地岩手県遠野
年代大正・昭和(採集)
登場佐々木喜善、千葉亜夫、熊平、報告者、マタギ
出典佐々木喜善全集 1

どんな伝承か

南部と秋田の国境に二十軒ばかりの淋しい村があり、秋田へ越える峠の上に狼の形をした石が六個並んでいる。正月十七日の夜には石の狼が悲しげに啼くと言い伝えられていた。大吹雪の夕、宿を乞う巡礼の母娘をどの家も泊めず、村外れの女房が竜雲寺を教えたが、住職も本堂の軒下に置いたきりで、翌朝母娘の姿は消え古い笠が残っていた。ひと月後、和尚は山路で六匹の大狼に食い殺された。狼を退治しようとした熊平は穴から出た娘に助けられ、後に村を襲った狼を鎮めようとしたその娘が村人の矢に倒れる。狼どもは娘を慕って啼き続け、遂に石になったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・1986年(昭和61年))

『佐々木喜善全集 1』は、佐々木喜善の著作を遠野市立博物館が編集・発行し、昭和六十一年に刊行した全集の第一巻である。岩手県の遠野・江刺・紫波・岩手などで聞き集めたザシキワラシの話、昔話、伝説を、村の古老や知友からの聞き書きと手紙による報告をもとに収める。「奥州のザシキワラシの話」「江刺郡昔話」「紫波郡昔話」「東奥異聞」「老媼夜譚」「聴耳草紙」に小篇を加えて並べ、巻末に遠野市教育長の跋と奥付を置く。

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佐々木喜善全集1聴耳草紙石化

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