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雫石の柳に抱かれた娘

所在地岩手県岩手郡雫石町
年代大正・昭和(採集)
登場佐々木喜善、吉田政吉、語り手
出典佐々木喜善全集 1
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どんな伝承か

昔、雫石の里に美しい娘がいた。毎日、家の前の北上川へ出て、勢いよく伸びた柳の木の下で洗濯をしていた。或る時、いつものように洗濯に出たまま行方が分からなくなり、家の者も村人も方々を探したが見つからない。ところが二三日経ってから、娘がその柳の木の幹に、たくさんの枝で絡め取られてしっかりと抱かれているのを見つけた。娘は助け出されて家に戻ったが、その後は長くぶらぶら病いに憑かれて青い顔をしていた。快くなってから、洗濯をしていると見たことのない美男が来て抱きついて放さず、そのまま気が遠くなったと語った。その後、柳の木は自然に枯れ死んだ。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗))

『遠野物語』の語り手・佐々木喜善が大正昭和期に郷里岩手で採集した東北の昔話・伝説の集成。冒頭の『奥州のザシキワラシの話』では、旧家の座敷に出没し家の盛衰を司るザシキワラシの諸相を集める。『江刺郡昔話』『紫波郡昔話』に続き、『東奥異聞』では不思議な縁女の話・黄金の牛・磐司磐三郎・千曳石・赤子抱き・偽汽車など奇譚を収める。

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