動かなくなった木の根が本尊に
どんな伝承か
煙山村大字広宮沢のお諏訪堂の本尊は、何とも知れない異様な人体で、丈三尺ほどの木像である。昔、ある山人が山へ行って木の根株を見つけた。どうしても家へ持ち帰りたくなって切り取り、担いでこの堂の前まで来た。すると根株は急に大盤石のように重くなり、一歩も前へ進めなくなった。そこでその人はここで肩から下ろし、この奇異な人体を刻んで堂に納めたのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・1986年(昭和61年))
『佐々木喜善全集 1』は、佐々木喜善の著作を遠野市立博物館が編集・発行し、昭和六十一年に刊行した全集の第一巻である。岩手県の遠野・江刺・紫波・岩手などで聞き集めたザシキワラシの話、昔話、伝説を、村の古老や知友からの聞き書きと手紙による報告をもとに収める。「奥州のザシキワラシの話」「江刺郡昔話」「紫波郡昔話」「東奥異聞」「老媼夜譚」「聴耳草紙」に小篇を加えて並べ、巻末に遠野市教育長の跋と奥付を置く。