屋敷から出て行った福の神の牛
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どんな伝承か
煙山村大字煙山に堤という家がある。この家の先祖の與平治という人の時代には、「西根山は崩れるか、堤の與平治はカマドを返すか」といわれたほどの豪家であった。ところが時代が移るにつれ、この世盛りの堤家も次第に左前になっていった。すると邸の後ろの土堤から赤牛、斑牛、黒牛などがぞろぞろと毎日のように出て、どこかへ行ってしまうようになった。近所近隣の人々にもその牛はよく見えたという。それからは目に見えて貧乏になった。牛は堤家の福の神で、その福の神が他人の目に付くようになると、その家の運が傾くのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗))
『遠野物語』の語り手・佐々木喜善が大正昭和期に郷里岩手で採集した東北の昔話・伝説の集成。冒頭の『奥州のザシキワラシの話』では、旧家の座敷に出没し家の盛衰を司るザシキワラシの諸相を集める。『江刺郡昔話』『紫波郡昔話』に続き、『東奥異聞』では不思議な縁女の話・黄金の牛・磐司磐三郎・千曳石・赤子抱き・偽汽車など奇譚を収める。
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矢巾町の伝承
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