握り飯ひとつと替えたむすび田
どんな伝承か
天明の飢饉のころは、握り飯ひとつと田一枚を取り替えることができたという。中谷の北の裏手にある六畝ほどの田がそのとき取り替えられた田だといわれ、今は立木の近藤博という人が作っている。この田の田植えを終えたときには、飢饉の昔をしのんで必ず握り飯を食べるならわしだそうだ。
原典より
天明のききんのときには、むすび一個と田一枚をとりかえることができたそうだ。—— 利根町史 第4巻(通史・民俗編)――民話と伝説(利根町(編)・利根町史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
利根町史 第4巻(通史・民俗編)――民話と伝説(利根町(編)・利根町史)
『利根町史 第4巻(通史・民俗編)――民話と伝説』は、利根町が編んだ町史の一巻で、第一章を「民話と伝説」にあてる。町内を歩いて聞き集めた話と『北相馬郡志』などから引いた話を収め、大平権現や布川の地蔵の由来、バッソンの笑い話、大蛇・河童・むじなやキツネに化かされた話、押付新田の鶴殺し事件などを載せる。伝説と昔話に分けず文・布川・文間・東文間の地区ごとに節を立て、各話の題に伝承地を添え、話者名や方言の語釈を注記する。