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狐が入れなくなった下井の稲荷

所在地茨城県北相馬郡利根町大字下井
年代明治七年または昭和
登場油原良、語り手(下井)
出典利根町史 第4巻(通史・民俗編)――民話と伝説

どんな伝承か

明治七年のこととも、昭和に入ってからともいう。下井では木造だった稲荷の社を、石造りの立派なものに建て替えた。するとその晩から毎夜、キツネが社のまわりで悲しげな声をあげて鳴き続けるようになった。よく調べてみると、石で造ったために、それまで縁の下にすみついていたキツネが入り込めなくなっていたのだった。いまさら建て直すわけにもいかず放っておくうち、鳴き声はいつしか聞こえなくなった。下井の稲荷に狐の像がなく、代わりに狛犬のようなものが置かれているのはそのためだという。

原典より

明治七年とも、昭和になってからの話だともいう。—— 利根町史 第4巻(通史・民俗編)――民話と伝説(利根町(編)・利根町史) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

利根町史 第4巻(通史・民俗編)――民話と伝説(利根町(編)・利根町史)

『利根町史 第4巻(通史・民俗編)――民話と伝説』は、利根町が編んだ町史の一巻で、第一章を「民話と伝説」にあてる。町内を歩いて聞き集めた話と『北相馬郡志』などから引いた話を収め、大平権現や布川の地蔵の由来、バッソンの笑い話、大蛇・河童・むじなやキツネに化かされた話、押付新田の鶴殺し事件などを載せる。伝説と昔話に分けず文・布川・文間・東文間の地区ごとに節を立て、各話の題に伝承地を添え、話者名や方言の語釈を注記する。

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