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針も拾える明るさの湯の坂の狐火

所在地長野県南佐久郡小海町大字稲子(湯の坂)
年代日露戦争直後
登場馬を引く人と父
出典南佐久郡誌 民俗編――伝説・世間話

どんな伝承か

日露戦争の直後、稲子の牧場で柵を作った帰り道でのこと。新開の家で茶をふるまわれ、外へ出たころには日が暮れていた。馬を引いてしばらく行くと、大岩のあたりに小さな火の玉が現れ、みるみる大きくなって、落ちた針も拾えるほどの明るさになった。同行の父は、湯の坂で狐がよたを始めたぞ、と言った。やがて光は岩の下いっぱいに広がり、走り回る狐の姿までよく見えたという。北側の山は少しも明るくならず、火が消えると真の闇に戻った。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

南佐久郡誌 民俗編――伝説・世間話(南佐久郡(編)・南佐久郡誌)

『南佐久郡誌 民俗編――伝説・世間話』は、長野県南佐久郡の郡誌民俗編から、第十三章「伝説と歌謡」の昔話・伝説・世間話の部分を収めたものである。郡内に伝わる鳥呑み爺や古屋のもりなど十一話の昔話、離山・白駒の池・おかんばあさんなどの伝説、光り物・あずきとぎ・天狗・かっぱ・狐火・家つき童子などの世間話を集める。伝説の後半には藤沢衛彦編『日本伝説叢書・信濃の巻』から佐久に関わる話を原文のまま引き、世間話は話題ごとに体験談を並べる。

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