キツネに化かされた話
どんな伝承か
取手市域には、キツネに化かされた話が各地に伝わる。小文間では、十五、六の頃に自分の家の田んぼへ行こうとしたが、いくら探しても田んぼが分からず何度も周りを回り、座って考えて足袋底の格好をした田があったと思い出し、探すとちょうどその脇に座っていたという。小堀では、舟頭が朝早く川近くで鉄橋の方に大きな日が出ているのを見たが、やがて上が大きく下が小さい食パンのような形になり、土手に上がって東に日が昇っているのに気づいた。取手では、月が二つ出ているので「お月様はどっちだ」と問うと「オレの方だ」と答えたので化けていると分かったという。
原典より
自分の家の田んぼへ行こうとしたがいくら探したって田んぼわかんないんだ。—— 取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異(取手市(編)・取手市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異(取手市(編)・取手市史)
『取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異』は、取手市が編んだ市史民俗編のうち、俗信の末尾と「伝説」の節を収めた部分である。市内各地区での聞き取り調査で集めた語りを話し言葉のまま書き起こし、一部は『取手町郷土史資料集』から抜粋して、将門と桔梗御前の伝説、地蔵・社寺・樹木の伝説、狐や化け猫、幽霊、タマセなどの話を収める。将門伝説を別格として先に置き、続いて市内各地の伝説、祟りのある田や山の話を並べる。