死を知らせるカラスの声
どんな伝承か
人が死ぬときにカラスには分かるのだろうかという話である。隣の家の娘が三つほどで亡くなったとき、鳥がすうっと飛んできて鳴いた。鳥というのは分かるものだとつくづく思ったといい、偶然かもしれないが、情けないような妙な声で鳴くのだという。いかにも哀れなように聞こえるが、それは家の人には分からず、外の人にだけそう聞こえるらしい。だから、鳴いたので近所で人が死ぬと今でも言われている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異(取手市(編)・取手市史)
『取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異』は、取手市が編んだ市史民俗編のうち、俗信の末尾と「伝説」の節を収めた部分である。市内各地区での聞き取り調査で集めた語りを話し言葉のまま書き起こし、一部は『取手町郷土史資料集』から抜粋して、将門と桔梗御前の伝説、地蔵・社寺・樹木の伝説、狐や化け猫、幽霊、タマセなどの話を収める。将門伝説を別格として先に置き、続いて市内各地の伝説、祟りのある田や山の話を並べる。