赤い桃から生まれた桃太郎
どんな伝承か
むかし、ある山里に老夫婦が住んでいた。おばあさんが川で洗濯をしていると赤い桃と白い桃が流れてきたので、赤い桃はこっちへ来いと呼んで持ち帰った。まな板で切ろうとすると中から小さい声でそろーっとと聞こえ、そろりと切ると男の子が出てきたので、桃太郎と名づけて大切に育てた。桃太郎はきび団子を作ってもらって鬼が島へ向かい、道々犬・猿・雉に一つずつ与えて家来にした。鬼を退治すると鬼の王が詫びて宝物をくれ、車に積んで帰り、老夫婦は幸せに暮らしたという。
原典より
おばあさんは、そういうものだから、そろーっと切ったら、中から男の子が出てきたんだって。—— 壬生町史 民俗編――伝説(壬生町(編)・壬生町史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
壬生町史 民俗編――伝説(壬生町(編)・壬生町史)
『壬生町史 民俗編――伝説』は、壬生町史民俗編のうち昔話と伝説の章を収めたものである。町史編さんの調査で町内の古老から集めた昔話を方言を生かして再話し、話者名を添えて動物昔話・完形昔話・笑い話・世間話に分けて並べる。伝説は吉次の墓・親抱きの松・大御堂などを動植物・歴史上の人物・塚と渕・神仏・地名に分け、地元の伝承に『郷土誌』『壬生領史略』などの文献からの引用を交えて載せ、一部の話に解説を付す。