新蕎麦を願って命拾いした罪人
どんな伝承か
むかし、罪人が処刑されることになり、処刑にあたって、一生の思い出に一つだけ願いを叶えてやると言われた。罪人は、それでは死ぬ前に新しい蕎麦を食いたいものだと願い出て、許された。ところが蕎麦を蒔いて穫って食わせるまでには七十五日かかるので、そのうちに恩赦があって助かってしまったという。初物を食うと七十五日生きのびるという俗信・ことわざの由来を説く話として語られている。
原典より
それでソバを蒔いて穫って喰わせるまでに七十五日かかるのでそのうち恩赦があって助かってしまったって話だ。—— 壬生町史 民俗編――伝説(壬生町(編)・壬生町史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
壬生町史 民俗編――伝説(壬生町(編)・壬生町史)
『壬生町史 民俗編――伝説』は、壬生町史民俗編のうち昔話と伝説の章を収めたものである。町史編さんの調査で町内の古老から集めた昔話を方言を生かして再話し、話者名を添えて動物昔話・完形昔話・笑い話・世間話に分けて並べる。伝説は吉次の墓・親抱きの松・大御堂などを動植物・歴史上の人物・塚と渕・神仏・地名に分け、地元の伝承に『郷土誌』『壬生領史略』などの文献からの引用を交えて載せ、一部の話に解説を付す。