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矢大臣山の長持石

所在地福島県田村郡小野町(矢大臣山)
年代不明
登場麓の村のじいさんとばあさん、割谷喜美、語り手
出典小野町史 民俗編――伝説

どんな伝承か

矢大臣山は形の整った山で、どこから眺めても姿がよかった。東から見ると九合目あたりに長方形の大きな石が見え、これを長持石と呼ぶ。昔は山麓の村々で馬を放し飼いにしたため、秋になると山を焼いて木が育たず、麓からもよく見えたが、今は木が茂って見えなくなった。昔、麓の村の爺と婆が、あの山は少し欠けているから天頂に長持を据えれば奥州一の名山になろうと話し合い、暗いうちから二人で長持を引き上げた。あと一息というところで一休みしていると麓から一番鶏の声が聞こえ、長持はみるみる平たい大きな石になったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

小野町史 民俗編――伝説(小野町(編)・小野町史)

『小野町史 民俗編――伝説』は、小野町が編んだ町史の民俗編から、第九章「ことばと伝承」の第一節「伝説」を収めたものである。田村郡小野庄にあたる町内の館主や城主の没落、坂上田村麻呂や八幡太郎、小野篁・小野小町にまつわる話、デンスケ坊の祟り、河童の恩返し、大蛇や名石・埋宝の話など五十四編を、大半は地元の人からの聞き書きで収める。村川友彦の「はじめに」と地域の特色の解説を置き、伝説を大字(旧村)ごとに並べ、語り手の名を添える。

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