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鬼ヶ窟の盗賊太郎と石川五右衛門

所在地岐阜県可児郡御嵩町次月(鬼の岩屋)
登場関の太郎、交告源吾盛康、田丸中務、ふく原大八郎、石川五右衛門、岩窟を根城にした盗賊(原典表記『せきの太郎』)、院宣で太郎を討った領主(原典表記『かうげつ源吾もりとふ』)、病死した岩村の城主、伏見から遣わされ岩屋で殺された上使、上使一行を岩屋で皆殺しにした悪党
出典御嵩町史 民俗編

どんな伝承か

幕末の俳人五歩の来由書によれば、志月村の岩窟は大岩がそびえ水勢の激しい険しい地であった。昔、東国の関の里の鍛冶屋の倅の太郎は手に負えない乱暴者で勘当され、盗賊となって追われた末にこの岩窟を根城とし、女をさらっては意に従わぬ者を水に投げ込んで殺した。院宣を受けた交告源吾盛康は御嵩の薬師如来に祈願し、正治二年二月十一日に一味を残らず討ったという。のち天正十九年(1591)、岩村城主田丸中務が病死し、伏見から検分の上使ふく原大八郎が下ると、石川五右衛門が出迎えを装って一行を岩屋へ誘い込み皆殺しにした。五右衛門は上使になりすまして岩村で二千両をだまし取って消え、岩屋で斬られた一行が見つかったという。

原典より

石川五右衛門といふ悪党(あくとふ)田丸がの御むかひといつわり すなわち(あん)内して此いわやにおひき入 ミなころしとし石川則上使となって岩村へのりこミ 二千両をたばかり落うせけり—— 御嵩町史 民俗編 より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

御嵩町史 民俗編

『御嵩町史 民俗編』は、御嵩町の町史の民俗編のうち、第一〇章「物語・伝説」の冒頭の二節を収めたものである。第一節は、正治元年のころ上之郷の洞穴に住んだという鬼「関の太郎」の退治譚と二つの異説、鬼の首塚・胴塚・手塚・首洗い池の今の様子、幕末の俳人五歩が記した東濃鬼ヶ窟の由来を載せる。第二節は、御嵩で盲目の女性遊芸者を「ごじょ」と呼んだいわれと、薬師の光で盲目になった三少女の由来、明治以後の暮らしを記す。

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