青峰の香木の香りが渡った香東川
どんな伝承か
香川県高松市を流れる香東川の名の由来を語る伝説である。青峰には香木があり、その香りが東の川へと流れ渡ったので、この川ははじめ香渡川と呼ばれ、のちに転じて香東川となったと伝えられる。土地の名の起こりを、山に生える香木の香りと川の流れとに結びつけて説く、讃岐高松地方の地名由来譚の一つで、香りにまつわる優雅な起こりをもつ川として語り継がれている。
原典より
青峰は香木があり、その香りが東の川に流れ渡ったので、香渡川となり香東川となった。—— 新編香川叢書 民俗篇――昔話と伝説(香川県(編)・新編香川叢書) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
新編香川叢書 民俗篇――昔話と伝説(香川県(編)・新編香川叢書)
『新編香川叢書 民俗篇――昔話と伝説』は、香川県の叢書の民俗篇のうち、第八編「口承文芸」を収めた部分である。香川県内の昔話と伝説を扱い、昭和初年からの採集の歩み、呼び名や発端・結末の句、桶屋やほうろく売り・遍路などの運び手、語り手の横顔を論じたうえで、綾上町などで聞いた未発表の昔話を話者名付きで掲げる。伝説の章は樹木・石と岩・水と池と渕・塚と穴・祠と堂・坂と山と峠と谷・動物の項目に分け、各話の末尾に伝承地の郡町名を添える。