でえでん坊の足っこ
どんな伝承か
昔、でえでん坊という途方もない巨人が、山を藤づるで縛って引っ張ってきた。喉が渇いて鬼怒川の水を飲み干すと、川は干上がって細くなった。まだ山を背負おうとして足を踏ん張った拍子に藤づるが切れ、山を落として尻もちをついた。この動かなくなった山が羽黒山で、今も藤づるが生えないという。片方の足跡は鬼怒川を越えた押上の下に大きな窪みとして残り、「でえでん坊の足っこ」と呼ばれている。
原典より
えづのこったがわがんねえが、たまげるぐれえ昔の話だど。—— 氏家町史 民俗編――伝説・昔話(氏家町(編)・氏家町史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
氏家町史 民俗編――伝説・昔話(氏家町(編)・氏家町史)
『氏家町史 民俗編――伝説・昔話』は、氏家町の町史民俗編のうち、第五章「くらしと言語」の第一節「伝説・昔話」と第二節「ことわざ、俗言」の初めを収めたものである。昭和七年版『氏家郷土誌』の数編と町史編さん室などが集めた話から選んだ二十七話を土地の方言の語りに直して載せ、勝山城にまつわる歴史伝説や地蔵の信仰伝説が多い。各話の末に方言の語注を付け、ことわざの節では日常に使われた俗言を五十音順に並べる。