笊作りの婿選び
どんな伝承か
分限者に年頃のひとり娘がおり、婿養子を迎えることになった。分限者は『誰よりも手早く仕事ができる』ことを条件に婿を選ぶと決め、各地から三人が集まった。一人は何十段もの田の稲を一日で刈り、一人は大きな家を一日で建てた。もう一人の笊作りは一日中何もせず二人を眺めていた。だが分限者が仕事を見に行こうとして足を滑らせ落ちかけたとき、笊作りは山で竹を切り、その場で笊を作って受け止めた。こうして笊作りが最も手早いとされ、娘の婿に迎えられたという。
原典より
それを見ていたショウケ作りさんは、山に入って竹を切り、それでショウケを作って落ちて来るブゲンシャドンを受けとめた。—— 河内町史 民俗編――昔話・伝説(河内町(編)・河内町史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
河内町史 民俗編――昔話・伝説(河内町(編)・河内町史)
『河内町史 民俗編――昔話・伝説』は、河内町の町史の民俗編のうち、子守歌と昔話・伝説を収めた部分である。伝承者の名を添えた子守歌二編と、昔話と伝説の違いを述べた前置きに続き、継子譚・異類婚姻譚・和尚と小僧・愚か婿など全国に分布する型の昔話と、岩戸の観音、金峰山と飯田山、小野小町、弘法大師にまつわる土地の伝説を、第一話から第三十八話まで番号を振って並べる。多くの話には話型の名や類話の広がりを短く添える。