四千拾両
どんな伝承か
明治新政府になって間もない頃、版籍奉還で一時金を得た元さむらいが、その金を使い果たして現金輸送車を襲うことを思いついた。当時、宇都宮から下館まで人力車で現金を輸送しており、現在の第一工業団地、サンヨーシリコン、第一電子付近の山で待ち伏せして警護人を切り、約四千十両を奪ったという。ちょうど各地で銀行設置の話が持ち上がっていた頃だったため、事件の起きたあたりは「銀行山」と呼ばれるようになったと伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
真岡市史 第5巻(民俗編)――伝説・昔話(真岡市(編)・真岡市史)
『真岡市史 第5巻(民俗編)――伝説・昔話』は、栃木県真岡市の市史民俗編から、第十四章「口頭伝承」の第一節「伝説・昔話」を収めたものである。大だら法師の足跡、釜淵の燈籠、大前堰の人柱、へび娘など、五行川・鬼怒川・小貝川の淵や沼、社寺にまつわる伝説と、タヌキやキツネに化かされた話を、既刊の民話集・伝説集と新たな採話から集める。冒頭に口頭伝承の参考文献を掲げ、各話の末尾に典拠を記し、結びの「まとめ」で話を河川・社寺・沼・動物の別に整理する。