勝道上人産水の池
どんな伝承か
日光開山の勝道上人は幼名を藤糸丸といい、母の明寿が伊豆留山の千手観音に子授けを祈願した夢に由来する名という。天平七年四月二一日、明寿は男児を出産、その産湯に使った水を汲んだ池は今も「産杉の池」と呼ばれ、仏生寺のある錫杖が峯の東麓に残っている。この水は乳の出ない女性に効くと伝えられ、遠方からも汲みに来る人が絶えなかったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
真岡市史 第5巻(民俗編)――伝説・昔話(真岡市(編)・真岡市史)
『真岡市史 第5巻(民俗編)――伝説・昔話』は、栃木県真岡市の市史民俗編から、第十四章「口頭伝承」の第一節「伝説・昔話」を収めたものである。大だら法師の足跡、釜淵の燈籠、大前堰の人柱、へび娘など、五行川・鬼怒川・小貝川の淵や沼、社寺にまつわる伝説と、タヌキやキツネに化かされた話を、既刊の民話集・伝説集と新たな採話から集める。冒頭に口頭伝承の参考文献を掲げ、各話の末尾に典拠を記し、結びの「まとめ」で話を河川・社寺・沼・動物の別に整理する。