蛇沼の松林に光った火の玉
どんな伝承か
戦前、話者がまだ若かったころの体験である。友人の家を訪ねた帰り、夜中の十二時ごろに蛇沼の松林を抜けて家へ向かった。すると松の木の上で、大きな花火のような火の玉らしきものが光った。当時の道には街灯などなく、林の中は真っ暗で前が見えないため、頭上の木々の切れ間を頼りに上を見ながら歩いていたのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
竜ケ崎市史民俗調査報告書1(馴柴・八原地区)――伝説・怪異(龍ケ崎市(編)・竜ケ崎市史民俗調査報告書)
『竜ケ崎市史民俗調査報告書1(馴柴・八原地区)――伝説・怪異』は、竜ケ崎市史の民俗調査報告書の第一集のうち、口承文芸の章である。馴柴・八原の両地区で聞き書きした話を収め、子育て幽霊や茗荷女房などの昔話と笑話に「大成」の話型名を添え、馴馬のジンシチの怪力譚、天狗、狐の提灯、蛇沼の主、デーデー坊の巨人伝説などを記す。地区ごとに昔話と伝説・世間話に分け、伝説・世間話は馴馬・若柴・八代・貝原塚など舞台の土地ごとにまとめ、伝える地名を添える。