柿の木に雷が落ちた「かみなり」の家
どんな伝承か
百年以上も前のこととして語られている話である。Aさんの家の大きな柿の木に雷が落ち、その折に雷獣がその柿の木を引き裂いたので、木は間もなく枯れてしまった。それ以来、Aさんの家は「かみなり」と呼ばれてきたという。雷様とは雷獣が電気の力で暴れるものであり、雷獣は雷を恐れない者のところへそれをとがめに来るのだ、だから雷が鳴ったら蚊帳を吊ってその中で小さくなっていなければいけない、と言ったものだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
草加市史 民俗編――伝説(草加市(編)・草加市史)
『草加市史 民俗編――伝説』は、草加市が編んだ市史民俗編のうち、伝説の章である。柿木や青柳など市内各町の地名の由来、塚、毛長神社や弁才天などの神々、疣地蔵・火あぶり地蔵などの地蔵・薬師・観音、旅の僧、狐・むじな・狸・雷獣といった動物や妖怪の伝えを、『新編武蔵風土記稿』や縁起碑、土地の人からの聞き書きによって記す。地名起源から動物・妖怪まで九つの節に分け、聞き書きの話には町名と話者の頭文字・生年を添える。