祈りでは治らぬはれ物の相談
どんな伝承か
新聞の投書欄に寄せられた相談である。投書者の兄は仙台のある専門学校に在学する熱心なキリスト教信者で、宮城県船岡町の牧師のもとへ日曜ごとに安息日を守るため通っていた。近ごろ身体にはれ物ができてなかなか治らずにいると、牧師は「神に祈って清い祈りをささげれば必ず治る」と説き、兄もその言葉を信じて両親に同意を求めてきたという。投書者は、事実とすれば科学を超えた奇跡としか考えられないとして信仰と医療の関係を問う。回答者は、医療も神の与えた恵みであり、神癒一点張りを唱える者が宗教家の中にあるのは恥だと答えた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の俗信 2――俗信と迷信(文部省迷信調査協議会・日本の俗信・昭和(1949-52))
文部省迷信調査協議会『日本の俗信2―俗信と迷信』(昭和24-27年)。シリーズ第二巻で、迷信の理論的考察と各論を収める。