お助け爺さんと近代医学療法
どんな伝承か
信仰をもつ民間の祈禱者・医療者と近代医学の関係を論じる節で、終戦後有名になった千葉県市川の「お助け爺さん」が例証に挙げられている。ここで注意すべきは、助けを求めて蝟集する者が決して彼の信者としてではない点だという。効果があった者の中から後に信者になる者が出る可能性はあっても、初めから信者として参詣するのではない。彼は神をもって呼びかけるのではなく純然たる民間治療家にすぎず、そこで奇蹟が行われたとしても宗教上の奇蹟とは認められない、と述べる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の俗信 2――俗信と迷信(文部省迷信調査協議会・日本の俗信・昭和(1949-52))
文部省迷信調査協議会『日本の俗信2―俗信と迷信』(昭和24-27年)。シリーズ第二巻で、迷信の理論的考察と各論を収める。