配流の忠直の守り本尊を祀った琵琶神社
どんな伝承か
鳥羽野を開拓した恩人である松平忠直は、行いが悪いとして将軍から九州への配流を命じられ、かの地で不運な生涯を終えた。その死を聞いた岡野村の庄屋山森助左ヱ門は、はるばる豊後国津守村まで出向き、忠直が二十六年を過ごした暮らしぶりを調べて多くの資料を持ち帰った。そのとき、忠直が日ごろ守り本尊としていた正観音の像も譲り受けてきたという。のちに琵琶山の南の麓に小さな堂を建ててこの像を祀ったのが、琵琶神社の起こりである。
原典より
鳥羽野開拓の恩人松平忠直は不行跡を理由に、徳川将軍から九州配流を命ぜられて、遂にかの地で悲運な一生を終わった。—— 鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史)
『鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説』は、福井県鯖江市の市史のうち、史料編第一巻の民俗編にあたる巻である。市内の各町に伝わる伝説を、町名を添えて収め、泰澄・親鸞・弁慶にまつわる木や岩、山姥やてんぐ、たたりのある一本杉、地名の由来を記す古文書の写しなどを載せる。自然物・岩石・動物・家屋敷・城跡・道・橋・寺院・塚墓・人物・事件の項に分け、後半には昔話・笑い話・果なし話と田植え唄などの民謡を置く。