弘法大師が独鈷で出した水
どんな伝承か
弘法大師が全国を行脚していた途中、塩原を訪れたと章の親話は伝える。元湯の主人に案内されて高原山へ登り、そこで山岳仏教を広めた大師は、下山して独鈷沢の村へ入った。水を飲みたいと村の女に頼んだものの、村はもともと水に乏しかった。大師はその難儀を哀れみ、携えていた独鈷で地を突き、水を湧き出させたという。礼を言われて元湯へ帰った大師は、その地の湯も豊かに出るよう祈ったと語られる。北群馬郡子持村上白井の条は本文を欠き、ここにも類話があると記すのみである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第4巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第4巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全89話(栃木・群馬・茨城=北関東)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。